尿道から膿が出る

排尿時に膿が出てきたり、下着に膿が付いていたりと尿道から膿が出てくる経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか?なかなか人には言いにくい症状であるため、医療機関に行くことを怠ってしまい症状がひどくなってしまうことも少なくありません。そこで今回は尿道から膿が出た時に疑われる疾患や治療方法について解説していきます。

尿道から膿が出た時に疑われる疾患

尿道から膿が出るのは、尿道炎を起こしているのが原因です。尿道炎は尿道から病原体が侵入することで感染症になってしまうことが原因です。つまりは病原体が感染した結果、症状として尿道から膿が出る尿道炎を起こしているという状態です。

尿道炎の原因となる病原体は、クラミジアが最も多く、淋菌がその次に多いです。この他にも大腸菌や腸球菌などの腸内細菌、皮膚や粘膜の常在菌が原因となることもあります。また、1種類だけではなく、数種類の菌が見つかることもあります。

尿道から膿が出た時の治療方法

尿道炎の治療には抗生剤が用いられますが、クラミジアと淋菌では抗生剤の種類が大きく異なります。
まずは、尿道炎の原因となった病原体の特定が行われます。その病原体に対して効果的な治療薬を選択していくことになります。

クラミジアの治療では内服の薬が用いられます。1~2週間程度の治療期間が必要になり、その期間治療がうまくいっているか確認するために通院が必要となります。1~2週間も薬を飲み続けるのが大変だという方は1回服用で治療できるタイプの薬も開発されているので医師に相談してみると良いでしょう。

淋菌の場合には、日本では内服による抗生剤が効きにくい菌が増えているため注射薬が用いられます。淋菌に対して強い抗菌力を持つ注射薬を1回投与する単回投与療法が行われます。

治療の注意点

尿道炎の治療では治療中の生活で気をつけなければならないことがあります。それは治療中は性行為を避けることです。治療中は病原体が完全に体の中から消滅したとはいえない状態なので、その状態で性行為をしてしまうとパートナーへ感染してしまう可能性があります。

また、クラミジアや淋菌の検査で陽性が出た場合にはパートナーも検査をした方が良いでしょう。パートナーに症状がなかったとしても、すでに感染している可能性が高いです。病原体をうつしたり、うつされたりを繰り返すピンポン感染を防ぐためにも、パートナーと一緒に検査、治療を行っていくことが重要です。

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